みなさまごきげんよう!
嗚呼蛙でございます!
最近パンチェッタ作りにハマっております。
パンチェッタというのは、イタリア料理に使う塩漬けした豚バラ肉のこと。豚バラ肉を塩漬けにして2週間から1ヶ月ほど熟成させる食べ物で、生ベーコンとも呼ばれます。
以前からお酒のおつまみに生食用のを買って食べてたのですが、あるときふと、「ベーコンが家で作れるんだから、生ベーコンもいけるんじゃね?」と思い、調べてみたところできるっぽかったので挑戦してみました。
ということで今日は、自宅で簡単に作れるパンチェッタの作り方についてです。
パンチェッタの作り方 シンプル&本格ver
パンチェッタのレシピを調べると、いろいろな方法の作り方が出てきます。塩漬けの期間や塩分量、塩以外に使用する香辛料やお酒、熟成の方法も陰干しするやり方、脱水シートを使うやり方と実に様々です。
ただ、長期熟成させる場合は、塩の量を肉の重さの8~10%にしなければいけないというところは共通していたので、そこさえ守れば後はどのやり方でも大丈夫でしょう。
一番シンプルな作り方は以下になります。
材料
- 豚バラ肉ブロック
- 下漬け用の塩 肉の3%
- 本漬け用の塩 肉の10%
- こしょう 適量
作り方
下漬け
- 豚バラ肉のブロックを水洗いし、水分をふき取る
- 肉にフォークでまんべんなく穴を開ける
- 肉の重さの3%の重さの塩を全体にすり込む
- 塩をすり込んだ肉をぴちっとラップで包む
- くるんだ肉をジップロックなどに入れ、冷蔵庫で1晩~1日寝かせる
本漬け
- 肉を取り出して水洗いし、水分をふき取る
- 肉の重さの10%の重さの塩とこしょう適量を全体にすり込む
- 塩とこしょうをすり込んだ肉をぴちっとラップで包む
- くるんだ肉をジップロックなどに入れ、冷蔵庫で2週間寝かせる
塩抜き
- 肉を取り出して水洗いする
- 水を張ったボウルに入れ、1時間に1回半量の水を入れ替えながら塩抜き
- 6~8時間後くらいから切れ端を切って味見をする
- ちょっと薄いと感じるくらいの味になったら塩抜き完了
熟成・乾燥
- 水をふき取り、タコ糸で縛る
- 風通しが良く、涼しい日陰に2週間ほど吊るしておく
- 肉の重さが30%減るか、肉の表面に旨味成分が結晶化した白い粉が拭いたら完成
下漬け用の塩の量は、肉の重さ×0.03、本漬け用の塩は、肉の重さ×0.1で計算できます。肉が1kgなら下漬けは30g、本漬けは100gになります。
また、日本の気候だと夏場は陰干しできないので、夏に作る場合は、バットにしいたアミに乗せるなどして冷蔵庫で熟成させましょう。
雑菌が繁殖しないように、手や道具は必ず消毒してから作業するようにしてください。
パンチェッタの作り方 酒&脱水シート使用ver
自分が最初に利用したのがお酒を使うタイプのレシピでした。酒の味がかなり肉に染み込むので、美味しいお酒を使わないと、あとで悲しい思いをします。
材料
- 豚バラ肉ブロック
- 塩 肉の10%
- こしょう 適量
- ハーブ 適量
- お酒 ジップロックに入れて肉が漬かるくらい
作り方
塩漬け
- 豚バラ肉のブロックを水洗いし、水分をふき取る
- 肉にフォークでまんべんなく穴を開ける
- ジップロックに塩・ハーブ・お酒を入れる
- ジップロックに肉を入れて、空気を出して密封する
- 冷蔵庫で1週間寝かせる
塩抜き
- 肉を取り出して水洗いする
- 水を張ったボウルに入れ、1時間に1回半量の水を入れ替えながら塩抜き
- 6~8時間後くらいから切れ端を切って味見をする
- ちょっと薄いと感じるくらいの味になったら塩抜き完了
熟成・乾燥
- 肉の水分をふき取り、脱水シートでぴちっと包む
- さらにラップでもう一度ぴちっと包み、ジップロックに入れる
- 冷蔵庫で寝かせて、初めの1週間は2日に1回脱水シートを替える
- 2週目移行は5日に1回程度脱水シートを替える
- 肉の重さが30%減るか、肉の表面に旨味成分が結晶化した白い粉が拭いたら完成
使用するハーブは、ローズマリーが一般的だそう。クレイジーソルトや、ハーブミックスも使用できます。お酒は、白ワイン、ウイスキー、ブランデーなどお好みで。
大事なことなので2回言いますが、かなり酒とハーブの味が染みます。下手なものは使わないようにしましょう。
雑菌が繁殖しないように、手や道具は必ず消毒してから作業するようにしてください。
パンチェッタの作り方 簡易ver
見た中で一番簡単だったやり方がこれです。熟成期間が長くないので手軽ですが、その分、肉の旨味は凝縮されません。
材料
- 豚バラ肉ブロック
- 塩 肉の10%
- こしょう 適量
- ハーブ 適量
作り方
- 豚バラ肉のブロックを水洗いし、水分をふき取る
- 肉にフォークでまんべんなく穴を開ける
- 肉に塩・ハーブをすり込む
- キッチンペーパーで肉を包み、さらにラップで包んで冷蔵庫へ
- 水分がなくなるまで毎日ペーパーを交換する
- 2週間くらいしたら食べてOK
簡易レシピでも2週間は待たないと食べられないというところがまた愛おしいパンチェッタ。
この場合も、雑菌が繁殖しないように、手や道具は必ず消毒してから作業するようにしてください。
パンチェッタ作ってみたレポ
ここからは実際に作ってみたときのレポート。ろくにレシピを読まずに適当に始めてしまったので、紹介したレシピとは工程が若干違います。
まずはフォークを使って豚肉にブスブスと穴開け。ちなみに試作なのでカナダさんの豚肉を使ってます。
塩の重さを量る。このときは6%くらいで作ったのですが、結構大量でビックリ。
こしょうを混ぜます。
肉全体へすり込み。
ジップロックへ入れて冷蔵庫へ。
翌日、酒を入れてなかったことに気付いて慌ててワインを買ってきました。冷蔵庫から肉を取り出してみると、すでにドリップが出ています。
ワインを投入。何も気にせず投入しましたが、あとで安物のワインを使ったことを死ぬほど後悔することになりました。
ジップロックへ入れて密閉。このまま冷蔵庫に入れて1週間放置します。
1週間漬ける予定でしたが、待ちきれなかったので5日で取り出して塩抜きへ。
肉とひたひたの水をボウルに入れて8時間放置。
8時間後、肉を取り出すと水はこんな色になってました。
いよいよ脱水シートの出番です。
こんな風にくるくるぴちっと包んでいきます。
包み終わるとこんな感じに。
外れないようにさらにラップで包んで、再びジップロックに入れて冷蔵庫へ。
2日後、最初のシート交換。
よく見ると脱水シートが水を吸い取って、中に水が溜まっています。
端っこをちょっと切って焼いてみました。
火が通ると普通の豚肉ですね。油がたくさん出ました。ワインとハーブと肉の旨味がぎゅっとなった感じの味です。香りもすごい。
そして2度目のシート交換。明らかに肉が縮んでいます。
またちょっと切って味見。前回より味も旨味も濃くなっている気がします。うまい。
あともう2~3日くらい熟成させたら食べようと思います。
そして、第一弾を食べるのが待ち遠し過ぎて、すでに第二弾も準備しちゃってます。こちらは本格レシピの作り方をする予定。
今度は国産豚だし塩こしょうだけなので、酒の味がつきませんから第一弾とはまた違った味になるはずです。楽しみ。
こちらが下漬け時。
冷蔵庫へ入れる前から塩が水分を吸いだしてます。
こちらが本漬け時。このままレシピ通り2週間寝かせます。
今回パンチェッタ作りに挑戦してみて、肉を漬けるって本当にいいものだなと思いました。普段なかなか何かを指折り数えて待つということがないので、未来に楽しみなことが待ってるって日々の活力になるんだなーとしみじみしますね。
最近楽しいことがないなーとしょんぼりしている方は、ぜひ挑戦してみてください。
記事中で使用している脱水シートはこちらです。
レシピ系では、他にもこんな記事も書いています。
まとめ
- パンチェッタのレシピいろいろある
- 塩の量を肉の10%にしとけば失敗しない
- 酒とハーブを使うとかなりそれの味になるので注意
第一弾のパンチェッタは2塊あるので、ひとつは燻製してみようかと思います。燻製したパンチェッタはパンチェッタ・アッフミカータというそうですよ。週末が楽しみです。
では、今日のところはこの辺で。
嗚呼蛙でした。