みなさまごきげんよう!
嗚呼蛙でございます!
先日嫁たんがちょっと前から話題の『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』を買ってきたので、便乗して読みました。
ということで今日は、さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポの感想です。
マンガの感想は他にもこんな記事を書いています。
さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポの基本情報
pixivにて話題になったレズビアン風俗レポ漫画が書籍化したエッセイマンガ作品。
著者の葛藤とそれについての考察が描かれています。
著者
永田カビさんという別名義でデビュー済みのマンガ家さんということ以外ほとんど謎。このマンガがきっかけで仕事が入り、来月にはエッセイマンガの新刊『一人交換日記』が発売される予定のようです。
さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポの要約
高校卒業以降、いろんなことが上手く行かず、うつや摂食障害などを患った著者が、自分で自分の半生や考え方価値観を振り返った結果、親の評価を得るために子供でいようとする自分に気づき、その価値観から抜け出すために「大人がすること」=「性的なこと」=「風俗」を体験してみたというお話。
体験してみた結果わかったことや、後日談なども掲載されています。
以下のサイトから作品の一部を読むことができます。
さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポの感想
自分とは間逆の価値観で生きる人の人生が見れた
評価されないのは自分のせい?
自分の居場所と言えるようなものや、評価してくれる人や場がないとき、「自分を認めない世界の方に問題がある」と考える人と、「自分には価値がないからいけないんだ」と考える人がいると思うんですが、著者の永田カビさんは後者のタイプなんでしょう。
以前の記事で書いたように、自分も著者と同じようにそれまでの居場所的なところから離れたときに人生の暗黒面に突入しましたが、自分は前者のタイプだったので、そこまで追い込まれなかったんだなと読んでて思いました。
自分の場合、友達がいないのは話が合う人がいないせいだし、彼女がいないのは軽々しく同性に告白できない社会のせいだし、そもそも彼女いなくて寂しいとか思うのも恋愛をゴリ押しするメディアとかとそれを真に受ける頭のめでたい人たちのせいだし、生活が楽しくないのは最近のアニメが面白くないせいだし、といった具合に完全に全部周りのせいにしていたので、ダメージがそんなになかったのかなと思います。
また、「評価されないとしたらそいつに見る目がないんだ」と考えて、見る目のある人を探せばたぶん見つかりますが、「評価されないのは自分のせい」と考えて自分の悪いところを探していたら、評価されないダメージと、自分を責めるダメージでどんどん疲弊する上、抜け出せない負のスパイラルに陥るんじゃないかと思うんですよね。
そりゃあうつにもなるだろうと。後者のタイプの人はさぞ辛いことでしょう。
なぜ他人の価値観を自分の世界の中心に置けるのか
作中に「親の評価が世界のすべてだった」という箇所があるんですが、自分はここが最大級に謎でした。おかしいとか間違ってるとかではなく、とにかく不思議で仕方がないのです。
自分の価値観ややりたいことこそが、自分の世界のすべてなんじゃないのかと!評価されないとしたら評価しないやつがバカなだけなんじゃないのかと!気に入らない価値観は無視の対象だろうと!なぜ他人の評価が自分の世界の中心にくるんだ!謎だ、謎過ぎる!!何食べて育ったらそうなるの?教えて!みたいな。
まあ、きっと生まれ持った性分で、説明したり変えたりできるものでもないんでしょうね。自分が「俺が世界の真ん中大作戦!」みたいな考えを変えられず苦労するように、他人の評価を気にする性分の人もまた変えられず苦労するんだと思います。
著者の方が、親の評価から自分のやりたいことへシフトしたように、自分はもう少し人様のことを考えなくてはいけないなと思いました。
こういう人の才能が生かせる世の中にならないものか
うつとかになる人って、責任感とかなにがしかの能力に長けた人だと思うんですね。なので、自分を追い込む方じゃなく、別の方向に使えるようにできないのかなとも思いました。
本人に頑張れと言いたいとかそういうことでなく、たぶん見過ごされがちだったり、軽視されたり、一方的に利用されて手柄だけ横取りされたりとか、そんな風になっちゃうような能力なんだろうと思うので、その辺を周囲がカバーできたりするようにならんかなと思うんですね。自分もよくわからないのでやわやわな言い分になってしまうんですが、なんかできることがあればいいなと思います。
自分を責めがちな人、他人の評価を気にしすぎる人は読むべし
自分はそういうタイプではないのでちょっとよくわからないところもあるんですが、他の方の感想とか読んでいると、めちゃめちゃ共感したとか、自分のことだと思ったみたいな感想がちらほら見られました。
弱っているときって、同じような境遇の人を見つけられると、仲間ができたような気がして、少し気が楽になったり元気をもらえたりするので、何かと自分を責めがちな人や、他人の評価を気にしすぎる人は読むとスっとするかもしれません。
女性は共感できるところ多いんじゃないかなと思います。なんとなくですが。
おまけ
どうでもいい話ですが、自分もレズ風俗は利用しようと思ったことがあります。
結構いい値段だったのと、知らない人無理と思ったのとで断念しましたけども。行っちゃえた著者の方はすげぇなと思いました。
あと、やっぱり風俗って誰かの救いになってる職業だと思うので、もっと敬われて欲しいなとも思いました。
まったく方向性が違いますが、自分もエッセイマンガ描いてるのでよければご覧ください。
まとめ
- さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポは、風俗レポより経緯がメイン
- 周囲に傷つけられている人には癒しになるかも
ちなみに嫁たんの感想を聞いてみると、レズ風俗というあたりに興味を惹かれて購入したが、肝心のレズ風俗レポは控えめで残念だが絵は好きだとのことでした。
では、今日のところはこの辺で。
嗚呼蛙でした。